初めてのシーンワーク参加の4週間(5/23日〜6/13に行われた計4回)は、僕にとってメソッド理解の大変有意義な学びの時間になった。

4週間で3作品のシーンワークに取り組み、役を演じることが出来たし、他チームの演技と指導も見学者として参加し、計5作品のシーンワークを体験できた。

4週間で体験したシーンワークの映画

1: クレイマー、クレイマー(Kramer vs Kramer)
2: エリン・ブロコビッチ(Erin Brokovich)
3: ウディ・アレンのバナナ;(Bananas)
4: 結婚しない女(Unmarried Woman)
5: ナオミ・ワッツ・プレイズ・エリー・パーカー/ ハリウッド女優になる方法教えます(Ellie Parker)

また、シーンワークの進行過程も知れたし、シーンパートナーとの事前準備のリハーサルなどで感じた点、良かった点、改善すべき点など、様々な思考をすることが出来た。

これは、認定アクティングコーチになった今だからこそ、改めて強調しておきたいと思うけど、本をいくら深く読み込んで頭で理解できたとしても、本当にメソッドを理解したことにはならないし、あなたの演技スキルが飛躍的に向上することはないと思う。

頭で理解したメソッドは、実際に自分の「身体」を使って、体験してみることが最も大事なことだ。

時にうまく機能しなくて困惑し落ち込み、時にハッと目を開かれたような気づきがあって感動し、メソッドが自分の演技にどう関わってくるのかを「心と身体」で納得し、感動し、理解しなくては、実用的・実戦的な「現場で活かせるメソッド習得」をしたことにはならない。

ティーチャー・トレーニングを受けている期間には、僕も何度もイヴァナに、

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ivana Chubbuck
Masato!腹の底から感じること、理解することが大事よ!

そう言われたのを思い出します。

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他のことに置き換えてみれば、もっと理解しやすいかもしれません。例を挙げてみましょう

例えば、ネットで美味しそうな料理レシピを見て、実際にいっちょ作ってみようかなと、あなたが思ったとしましょう。

今なら他人が料理手順まで見せてくれるサービス動画もあるから、まるで自分が作っているかのような気持ちで料理過程を見ること、理解することも簡単です。

でも、いざ自分が実際に料理する段になると、決してレシピ通り、動画通りの料理にならない。

材料も、調味料だって完璧なのに、なんだこの味は?このレシピ、正しいのか?でも、つくれぽでは「美味しかった。リピ決定!」とか書いてるし・・・謎だ・・・。

なぜだ?

こんな経験は、誰もがあるんじゃないかと思う。別に料理に限ったことじゃない。

でも、この「なぜだ?」と感じることが大事なことだと思う。

何らかのスキルを向上させたい時は、積極的に「実際に行動して失敗してみる」のが、一番大事だということ。大事なので、もう一度書くけど、

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まずは「失敗してみる」これが一番大事なことです

ダメなら「なぜ、ダメだったのか」を考えて改善し、再トライすればいい。簡単な話です。

失敗=ダメなこと

僕らは日本の教育環境の中で、延々とこんな風に教えられたけど、それは間違いだ。僕は断言する。失敗はアクションを起こしたことの、単なるフィードバックに過ぎない。

一番の失敗は、行動もしないでやめてしまうこと、諦めて立ち止まってしまうことだ

行動をやめれば、失敗することは避けれるが、その代わりに、成功を手に入れることは100%有り得ない。

失敗しない、リスクを取らないで、成功を手に入れる夢のような道なんて、この地球という星には存在しないと思う。

他人から見れば、失敗などしてないように見えるような人でも、当事者にしてみれば、いつも必ず「失敗」があるし「改善点」がある。だからこそ、もっともっと上手になりたくて、もっともっと行動する。それは自然な感情です。

その結果、振り返れば、大きな成長をしている自分に気づく時が、きっとくる。

失敗、大いに結構

それよりも必要以上に失敗を恐れて、チャレンジしない、アクションしないのは、あまりにもったいないと思う。

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認定コーチになりたい気持ちが芽生え始めた

さて、シーンワーク初参加の1ヶ月が終わった。

個人的にはその後も、引き続きワークを続けたかったが、参加希望者の数や各自スケジュールの調整がうまくハマらず、残念ながら2回目のシーンワークが開かれることはなかった。

今、改めてスケジュールを確認すると、最後のシーンワークは、2019年6月13日だ。

2020年のイヴァナ来日のワークショップまで、あと8ヶ月。長いようで短いこの8ヶ月間は、独自でメソッドの勉強を進めていくしか方法がなかった。

ただ、一方で、白石哲也との関係には大きな変化があった。

彼が主催するPOTAS(Power of the Actor Studio)運営に関しての情報交換する機会があり、彼の会社の仕事を裏方として手伝うことになった。

ことの発端は、ほんとうに些細なことだ。

まず、シーンワークのレッスン終わりに必ず開かれた食事会の席で、参加者たちと共に色々と情報交換をして、僕の人間性をわかってもらったこと。また、帰りの電車の中では、業界の現状に対して感じている問題点や改善して実現させたい将来的なビジョンについても僕は素直に話した。

そして、彼の提供してきたサービスに関して必ずフィードバックを返していたことも、彼を手伝うことに繋がった理由だろう。別に頼まれたわけじゃないけど、参加者にとって、もっといいワークショップになればいいと単純に思ったからだ。

僕は彼の開催した座学講座、シーンワークなどに参加して感じた『参加者目線での感想』を素直に述べ、そして、もし僕が主催者ならどうするかという改善すべき点も踏まえて、PDF書類としてまとめ毎回フィードバックを送っていた。

また、こんな風に新しいことを積極的に学び、考え、実戦を積み重ねていく中で、僕は、最初に座学講座に行った時の気持ちが、具体性を持って固まっいくように感じていた。

連載の初めの方の記事にも書きましたが、僕は、最初のイヴァナメソッドを学ぶ座学講座の自己紹介で、

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もっとイヴァナのテクニックを学んで、中途半端でなく行けるところまで行きたい!

そう発言していました。

その時は、確固たるビジョンがあってそう言ったわけじゃない。けど、そこからシーンワークという俳優としての訓練を受ける決心をし行動していく中で、ティーチャーになりたい、認定コーチ資格を得たいと具体的なゴールを考えるようになっていた。

そんな折、白石哲也からのサプライズメールがあった。

内容は、LAツアー(2020年からはLA Bootcampに改称)についてで、7月29日から8月12日のタイミングであればイヴァナのスケジュール調整が可能なので、希望者の人数が揃えば、7月後半からハリウッドにあるイヴァナチャバック・スタジオで2週間のレッスンを受けられるという内容だった。

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LAへ行きたいか!!!!
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ハリウッドへ乗り込みたいか!!!!
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!!!!!!!

行く!絶対、行く!!!

この強い気持ちに導かれるように、お金のことやスケジュールのことは度外視して、僕は速攻で参加希望のメールを送信していた。

なんとかなる。いや、何とかしないといけない。

待ってろ!ハリウッド!!!